校正記号とは、印刷物の校正や手書きの原稿の組版指定などを行う場合に使用する記号のことを言います(Wikipediaより)。
校正記号は日本工業規格「印刷校正記号」(JIS Z 8208)で一般化されているのですが、編集者やデザイナーでも校正記号を扱えない人は多くいます。
そこで、これまでに筆者がみた、誤った(少しおもしろい)校正記号をいくつかご紹介しましょう。
【誤】校正記号
(1)ゴチトル
当時は指示の意図が分からなく、憶測で修正をし、その旨を営業さんに伝えて修正ファイルを提出しました。校正記号「ゴチ」とは、その指定された範囲の文字をゴシック体にすること。
「トル」は削除。
この場合の「ゴチトル」はゴシック体をやめること…?
結果、こちらの憶測は正解だったようですが、この場合に記入すべき校正記号は「ミン」が正解です。
「ミン」は、その指定された範囲の文字を明朝体にする校正記号です。
(2)字上げ
この校正記号の使い方はよく見ます。字下げ(=インデント)されているのを元に戻したい(=字上げ)、という意図は読み取れます。
よく見ますが、、みなさん誤りですので注意しましょう。
この場合の正解は各自お調べください。
ググればでてきます。
(3)オリジナル校正記号
1つ目の記号:この記号は某会社さんで一般化されているようでした(くるくるは一回転だったかもしれません)。どうやら「トルツメ」の意味らしいです。
2つ目の記号:1つ目の記号と似ているので混乱します。
こちらはどうやら文字を入れ替えてほしい指示だったようです。
紛らわしいですね。
この場合の正解も各自お調べください。
校正記号を紹介するWebサイトはいくつかありますし、日本エディタースクール『校正記号の使い方』は内容も充実していて分かりやすいです。
原稿の編集や校正を担当する方はデスクに1冊常備しておくと重宝しますよ。
校正記号のメリット
校正記号には以下のようなメリットがあります。
- 指示(記入)時間の短縮
- 原稿・校正紙に記入する指示の煩雑化を防ぐ
- 指示が単純明快で分かりやすい
毎度指示が文章で書かれていると、記入する方も読む方も時間がかかります。
また、そのような状態だと原稿上の指示が乱雑となり、制作サイドは指示を読み取るのに時間をかけなければなりません。
それにも増して今回ご紹介したような誤った校正記号があると、制作サイドに時間を強いるのはもちろん、指示ミスによるトラブルにもなりかねません。
編集者さん・デザイナーさん、これからそれらを目指そうとする学生さんは最低限の校正記号を覚えることをおススメします。
なにより便利ですよ。