グラフィックデザインにも流行りがあったりします。
その中でも今回は流行った文字デザインを取り上げます。
先に謝っておきますが、ここでご紹介する流行った文字デザインはちょっと古いです。
というのも、多くの人が真似するデザインというのはそうそう出てくるものではありません。
なのでここではデザイナーでなくても流行ったとうなずける(と思われる)文字デザインを取り上げます。
覚えてる人は「そんな時代もあったよね」と、温かい目でなつかしんでください。
過去の流行り
意外だったのすが(筆者だけ?)、これからご紹介する3つのデザインは登場した時期が結構近いんですね。
古畑任三郎
1994年に放映が開始されたテレビドラマ『古畑任三郎』。ドラマ自体も人気がありましたがこの文字デザインは流行りました。
1文字ずつマスに入れて一か所のマスだけ色を変えて強調するこの手法。
名刺や雑誌でよく使われていたかと思います。
なつかしいですね。
エヴァンゲリオン
アニメ界の歴史に転機をもたらしたと言われる『新世紀エヴァンゲリオン』。古畑任三郎と時期的に1年しか変わらない1995年に放映開始という事実に筆者はびっくりでした。
しかもアニメの舞台は2015年。
今年…
戦闘シーンにクラシック音楽をバックミュージックに使うなどいろいろな流行をもたらしましたが、この文字デザインも相当流行りました。
太い明朝体でドーンと白黒表現。
「読ませる文字」ではなく「見せる文字」の表現です。
シンプルで斬新なこの表現はポスターなどの広告でよく見受けられました。
『古畑任三郎』(第2シーズン)と『新世紀エヴァンゲリオン』は時期的にかぶっているのですが、『新世紀エヴァンゲリオン』はアニメ放送終了後に爆発的な人気になったようなので、文字デザインの流行的側面からみれば2年の差があるようです。
うまい具合にかぶってないですね。
単語に句点
単語や短い文章に句点を付ける表現。これは1997年にでてきた「モーニング娘。」がわりと貢献したと思います。
グループ名の命名はオーディション番組内で行われ、句点(。)を付けるか付けないかで少しもめ、付ける結果となりました。
そのくらいのタイミングからじわじわと、単語に「。」が付いてる広告等をよく見かけるようになりました。
現在の傾向
約20年前から一気に現在へと飛んですみません。
最近はタイトルなど見出しに細めのゴシック体を使います。
そして背景色と文字色のコントラストが昔よりうすい表現がとられる傾向にありますね。
IKEAなど北欧のデザインが出回るようになってから、淡い色づかいでポップかつノスタルジックなデザインが好まれるようになっています。
時代はそこ、ですかね。
とはいっても古畑デザインやエヴァデザインのように一斉を風靡(ふうび)するような流行は、やはりなかなか出てこないものです。