あるある【誤】校正記号2

他のページの作成に追われ、こちらのブログの更新をおろそかにしておりましたところ、上司に怒られてしまいました。
というわけで、前回の あるある【誤】校正記号 の第2弾をお送りします。
 
再度この記事の趣旨をご説明しておきます。
校正記号は日本工業規格「印刷校正記号」(JIS Z 8208)で一般化されているのですが、編集者やデザイナー等のプロでも校正記号を扱えない人は多くいます。
そういったプロの書いた校正記号の誤った・少しおもしろいものを掲載する記事です。

 

【誤】校正記号

 

(1)カタコトの日本語

【誤】校正記号
校正記号の中にはカタカナで指示を表現する記号がいくつかあるので、その流れでこうなったのでしょう。
全くもって読めるし意味も分かるのですが、文字数が長いほど読んでるときは外国人のようにカタコトになります。
 
この場合の校正記号は「ノバス」「ボールド」のみでOKです。
 

(2)改ページ

【誤】校正記号
指示のある部分から下は次ページへ送ってほしい、という意図のようです。
この手の校正記号の書き方は時々見ます。
 
この場合の正解は各自グーグル先生にお問い合わせください。
校正記号では、次(または前)の行に送る・改行・次(または前)のページに送る、それぞれ書き方があるので、それらを的確に使いこなせると良いですね。
 

(3)普通に日本語

【誤】校正記号
こちらは普通に指示が文章で書いてあるので記号ではありませんね…
もちろんこういう場合に使える校正記号の書き方はありますので、ぜひグーグル先生に聞いてみてください。
 
というのも「縮めてください」とだけ書いてあっても、この指示を受けた側は『どのくらい縮めればいいか』『どの方向に縮めればいいか』が分からないわけです。
そういう場合は他のページ等を見て判断するんですが、的確な校正記号を書いてもらえると制作する側は迷いがなく作業できて感謝・感激なのです。
 

(4)丁寧すぎる指示ケイ

【誤】校正記号
「ケイ」とは罫線のこと、「指示ケイ」とは赤字(=指示)を分かりやすくするために引く罫線のことです。
 
この画像の赤字は全くもって間違いではございません。
とても丁寧に指示ケイを引っぱってくれたのがおもしろかったので(失礼)掲載してみました。
指示ケイはどこを指しているのかわかればいいので、直線で本文や画像と重なって描いてくれても問題ありません。
この画像のように丁寧な赤字を入れてくれた編集さんに「お疲れ様です」と心の中でねぎらいの言葉をかけました。
 
 

校正記号の限界

 

校正記号は万能ではありません。
JISの校正記号は文字に関するものがほとんどですが、書籍には写真と文章が入り組んだ雑誌や、画像がメインの写真集・画集などいろいろな表現手法があり、指示を伝えるためにコメントを書いたり、時には電話や打ち合わせで直接指示内容を説明することも必要となります。
なので校正を担当される場合は、無理に校正記号に囚われることなく「相手に伝わる赤字」を書くことを心がけると良いと思います。
 
「相手に伝わる赤字」は、「作業スピードがアップする赤字」がベストです。
書くのもラク・読むのもラク、これがプロの赤字です。
結果、校正記号は使えればとても便利です(笑)

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